しばらくして私がやっと落ち着いた頃に先生が思い出したように呟いた



「ところで、何でメールじゃなかったんだよ

俺が来るかなんて分かんねーだろ?」



「メールじゃ嫌だったんです。
メールならすぐ気づくけど、私は先生に見つけてほしかったんです。

それに、先生が来るまでずっと待つ気でしたから!」



「健気すぎだろ。」



小さく喉を鳴らしてカラカラと笑う先生を見て何だか恥ずかしくなって、顔を逸らした



「何で拗ねんだよ」


「拗ねてなんかないです。
ただなんか恥ずかしくって」



「歩、俺お前の素直なところ好きだぞ」



そういうなり私の額にキスをして意地悪く先生は笑った



「私は先生の笑顔が好きですが、意地悪いのは嫌いです」


「なんだそりゃ」



またカラカラ笑う先生に私も笑ってしまう