今更ながらドキドキと心臓がうるさい。
てか、頭パンクしそう。
輝斗もカツラって…。
何のため?
私が悶々と考えていると、輝斗に私のカツラを取られた。
「ちょっ!!!」
私は頭を押さえた。
「瑠奈と同じだよ。」
「はい???????」
私は輝斗を見上げた。
あまりの綺麗な顔に目を背けた。
「不良を隠すため。」
ドクン…。
「え?」
私はもう一度輝斗を見上げた。
「俺この街じゃ有名だから。」
とサラッと言ってのける。
「…マジ?」
「マジ。」
「…。」
輝斗はガシャガシャ頭を掻いて歩き出した。
「帰るぞ。」
「あっ…うん!」

