「てめぇ!!」
下二人が市川くんめがけ殴りにかかった。
でも市川くんはスッとよけて二人をものすごい速さで殴った。
「うっ!!」
と情けない声を出して崩れ落ちた。
「なぁ、返せよ。」
市川くんは矢野の前にしゃがみ込んで言った。
「っ…覚えてろよっ!!」
三人はフラフラの足取りで去って行った。
市川くんは私の目の前に立った。
私はじっと市川くんを見つめた。
すると市川くんは。
「ふっ…瑠奈誘ってる?」
「へ????????????」
瑠奈?何で私のこと呼び捨て?私市川くんとしゃべったことないよ?
私がボーっとしていると、市川くんは自分のブレザーを脱いで、私に羽織った。
いっぱい聞きたいことがありすぎて私は固まった。
「瑠奈?」

