その頃から瑠奈も夜の街に繰り出すようになった。
煙草も酒も…水商売も。
瑠奈は自分がモテることをわかってねぇから質が悪い。
もっと自覚持ってくんねぇと、俺は不安でたまらない。
瑠奈SIDE
隼人に似ていると言ったら雅は、ボーっと前を向いたまましゃべらない。
思い出させてしまったよね…。
私たちが住むマンションにつき、エントランスを潜った。
「ごめんね、雅。」
「っ…。」
雅は私を見下ろした。
そのときエレベーターのドアが開く。
私は先に乗り、開ボタンを押した。
雅が乗り、閉ボタンを押す。
「私、「言うな。」
私が隼人を殺したも同じだって、隼人が亡くなったときからの私の口癖。

