「お前見てっとちょっと前の俺を思い出す。」 雅はポッケに両手を入れて俺を見た。 「んなこと知るか!」 俺は雅に殴りかかった。 雅も俺を殴り返してくる。 こいつ、そこら辺の奴より強い。 「大切なもん失ってんだろ?」 「お前に俺の何がわかる!?」 「わかる。」 俺は殴る手を止めた。 「は?」 こいつ頭いかれてんじゃねぇ? 俺と初対面だろ? わかるはずがない。