予想通り、私が捕らえたセンサーは、あいつ。あいつに間違い無かった。私の戦略と戦術で奴を追い詰めた。今度は私の番だ。あいつが出て来た。私のビームは標的を引き寄せる効力も有るのかもしれない。目が合った。私は瞳孔を開いた。目が血走る位。瞬きも忘れてビームを出し続けた。喰らうが良い、着物と紅と同じ色のデスビームを。あいつの動きがフリーズした。ビームが効いている。もう少しだ。私は瞬きを止めずビームを出し続ける。そろそろあいつの体内に毒がまわるだろう。24時間以内に死す。チェック…チェックメイト。勝った。私の勝ちだ。あいつの駒を蹴落としてやった。あいつは罰が悪そうに作業を止めて、また店の奥に引っ込んで行った。負け犬が尻尾を巻いて逃げる様に。いや、あいつは犬に値しない。ただの性欲の塊、性欲の神経細胞だ。そして私の戦術は正しかった。ゲームは戦略が大事な事を知った。あの頃の私は何も知らなかった。眼球を普通の視界モードに戻した私は舞の待つ仕事先に向かった。さようなら。関根。本部に電話をした私の戦略は正しかった。私の毒で苦しみ死ぬが良い。