制服に着替え、廊下に出て、それぞれの部署に向かう途中に舞が私にぼそっと言った言葉が忘れられなくて、地に足が着かない感覚になった。でも舞は、お茶しただけ。としか告げていないので、冷静に、そうなんだ。と興味の無い振りをするのが大変だった。聖さんと触れ合って私はすっかり人間になってしまったのだろうか。今は作業をミスしないようにする事と、本当の事なのかと、アドレスを聞かなくてはいけない任務で頭がいっぱいだ。運悪く彼は今日は隣に居ない。いや、隣に居た所で仕事中に、あんな事聞けないから良かったじゃないか。隣に居られたら絶対に作業にミスが出る。ふわふわしている。昨日、彼とくるまっていた布団みたいに気持ちがふわふわしている。昨日は幸せなふわふわに包まれてていたのに、今は、ふわふわ過ぎて、ぽんっと身体が宙に浮いて今にも床に叩き付けられそうな感じだ。心が不安定。あの言葉が本当なら、私は…。私って、こんなに誰かに依存をした事あったっけ?1人の男の為に。もっと強いアンドロに成りたい。