イマージョン

「白くて綺麗な肌だね…」
私の肩を、そっと撫でてくれる。
「そうかな…。ありがとう。焼かない様にしてるからかな…。」
私の口から自然と敬語が消えた。
「いつも私服は長袖だもんね」
優しい手が肩から左腕に移り、そっと持ち上げられて、さっきの火傷にキスをした。
「あ…」
思わず声が漏れる。神経が敏感になっているのか聖さんにはもう、今の私には何をされても感じてしまう。
「…かわいい。でも自分の身体は大事にしないとね」
「うん…」
頷くと、よしよし、と黄金色の髪を、かき分ける様に撫でられ眠りそうになってしまう。
「綺麗な髪…」
「聖さんも綺麗な身体…。顔も…」
無駄な肉が無くて、程良く筋肉が付いていて端正な顔立ちの人と、こうして居られるなんて。
聖さんは、ずっと髪を撫でてくれている。離れた眞奈との思い出を払う様に。もういいの。あなたが居れば。この髪に、あなたの細胞を染み込ませて。
「また、あの公園行こうね」
「うん。行きたいな」
ホテルに誘われる前に、私達は夜景が綺麗な公園に居た。海沿いに有る、その公園は噴水がライトアップされてキラキラしていて、流行りのミュージックがかかっていた。Lovepsycheだった。私が、このアーティスト好きなんです。と言うと、俺も好きだよ。と言って鞄の中からMDを見せてくれた。8曲目の"color"って良い曲だよね。と言ってくれた。共通の好みがあって嬉しかった。何1つ合うものが無いと思っていたから…。薄暗い階段の途中に腰掛け、周りにカップルが居たけれど、皆自分達の世界に夢中だったから、私達も人目もはばからず、どちからと言う訳でも無く、お互い顔が近づきキスをした。その後、聖さんは私の腰に手を回して来た。美夢ちゃん…抱いてもいい…?と、誘って来たのは彼からだった。私はキスが出来ただけで満足。夢見心地だったけれど、黙って頷いた。
そして今は聖さんの事が好きでたまらなくなっている。