髪を黄金色に染めて慣れない化粧をした。あの日から。眞奈とベランダで見た夕日から。同じ色。眞奈と駅でサヨナラした時に、また逢おうね。って、これが"社交辞令"というものなのかなと大人ぽい挨拶を交わした時に、眞奈の姿が逆光でベランダで見た時と同じ黄金色の夕日をしていて、眩しくて眞奈が良く見えなかった。美夢、泣いてるの?私の頬は知らぬ間に濡れていた。私は人間だった。よく分からなかったから、よく分かんないと言って、眞奈の額に優しくキスをして頭を撫でた。眞奈は、色々ありがとぉ。と言っていたから、本当にもう逢えないのかもしれないね。だから大人になるって社交辞令を沢山使わなくちゃいけないのかもね。私は大人になんてなりたくないから。だから心地良い思い出に包まれていたいから髪を黄金色に染めたんだ。歳を重ねると大人になりたくないって思う様になったんだよ。サヨナラ大好きな天使の眞奈。神から天使になった眞奈。