金曜日を迎える前に私はアンドロイドになる事が出来た。変わらず、永遠のループに嵌っていても私はアンドロイドだから、体内の歯車と複雑な配線によって操作してくれている。だから以前よりも作業が簡単になった為、淡々と作業をこなす事が可能になった。アンドロイドだからミスは起きない。一応、人間の脳は有るので眞奈に逢う日まで私はアンドロイドになり続けながら眞奈の事を想う感情だけ生き残っている。舞との会話は、少し残っている人間の感情に切り替えて話をしている。永遠に終わる事を知らない作業と同じで、永遠のループの中で私はアンドロイドになり、友達や他人とは人間に変われる器用さを仕事と同時に身に付ける事が出来た。ハタチになって少しは上手く生きられる様になったのかもしれない。10代の頃は不器用を貶され続けて来たのに、たった2年足らずで成長出来たのだとしたら、実は私は器用なのかもしれない。アンドロイドであり人間である事が出来るのだから。だからと言って、転々として来た職に戻る気など一切無い。振り返れば、良い経験をさせて貰ったが、彼等を憎んでいるし、もし万が一また戻ってしまったらレベルアップしたアンドロイドのビームが強力過ぎて、怨みのこもったビームは彼等を即死させてしまうから。手を汚さずに殺す事が出来るのは好都合だけれど、私は即死させてしまうのは嫌だ。爪を1枚ずつ剥がしてとか、歯を1本ずつ抜くとか毎日苦痛を与え続け、相手が死にそうになって"殺してくれ"と訴えて来ても殺さない。自分の気が済むまでいたぶって殺したい。何故ビームなど高度な技を習得してしまったのか。