タタタ...と
小走りで向かうと
つばめは扉から
よりかかるのをやめた






「どしたの?」



気だるそうに
整った顔をしかめる
いいね、顔立ちが整ってる人は
どんな表情しても絵になるわ




「九、知らない?」


「九?知らないょ」



ここにもいないか、
チェッと軽く舌打ち



「九がどうしたの?」

「あいつ日直だから
 仕事サボると放課後掃除だし
 待つの時間の無駄だから
 さっさとやれって言いたい
 んだけどさ、」







つばめは苦々しい顔で
全く、と溜息をついた