お店の人に見送られて、街を歩く私たち。 陵斗の3歩後を私は歩く。 「ねぇ。ドコに行くの?」 「俺が好きなとこ」 「歩くの?」 「いい運動だろ?」 スタスタと陵斗は歩くため、半歩、一歩ずつ距離が離れていく。 すると、信号のナイ十字路で、目の前に黒のワゴン車が止まった。 ――ガラガラ 降りてきたのは、黒いスーツを着た男3人。 「キャァァァァ」 腕を捕まれたかと思うと、変な臭いをかがされた。 「白雪!!」 遠く、遠く聞える陵斗の声。 「たす・・・け・・・」 私はそのまま意識を手放した。