亜季は静かに手を出した。


「最後に握手してください」


俺は素直に右手を出した。



「友達にはなれるかもな。亜季と」



亜季は首を振った。



「駄目だよ。
私は男と女の友情は信じてない。
男とは友達になれない。」



「・・・そうか。
じゃ・・・さよならだな。
でも、ナンだろうな。お前を憎めない。
さっきまで嫌いだったはずなのに・・・」



「好きになった?」



「それはナイ」



俺は笑顔でそう言うと、亜季はさようなら。と呟いた。



そうして部屋から出て行った。



「黒木・・・パーティーの準備だ」


「はい。そういえば、雪夜さんも来るみたいですよ?」