黒木は気まずそうに頷く。



「婚約者はどーしようか」



俺は作り笑いで黒木を見る。



「もう決まっているっていう顔ですよ?」



俺はソファーを叩く。


「ふざけたこと言うんじゃねぇー」



半分認めた事になる。


まだ白雪を諦めてないって・・・。



「ごめん。黒木。
ちょっと寝るわ・・・・」


俺は広い車内で、何回ため息をついただろう。



広いソファーに寝そべると、俺は瞼を閉じた。




出会って初めての、強く向ってくる白雪を思いながら・・・。