「……お前も寝るのか?」

「後から入ったら、
 ハニー起きちゃうからね」

俺と彼は、同じベッドで寝ている。
それは俺がこの家に来てからずっとだ。


「……で?
 何するつもりなんだ?」


彼は隣では無く、布団の中でも無く
寝そべった俺の上に覆いかぶさってきた。


「愛の営み?」

何故、疑問形だ。


「したいのか」

「当然じゃん」

間を開けずに返ってくる。

「くたばれ」

軽い蹴りを、彼の足を狙って繰り出す。



彼に愛されている自覚はあるし、
俺だって同じ気持ちだ。

だがしかし、
俺には彼を受け入れない理由がある。