「…ごちそうさまでした」
黒鷹はあっという間に食べ終わり、だしまできちんと飲んでいた。

「おあげスーパーのじゃない。わざわざ専門店に買いに行った?あとうどんは手打ち麺でこしがしっかりあったし良かった」

この言葉を聞いて鈴は機嫌がよくなり、先程までの青い顔はどこかへゆき、鈴ははにかんだ。

「ありがとー!!さすが黒鷹~!おあげは商店街で買って来てん!手打ち麺ってよくわかってくれた!うどん好きに褒められたら…しかも相手が黒鷹…もう感激しちゃう!!」

鈴は双子が大好きらしい。

「何キャラ…」

白鷹のボソッと言った声は鈴には届くはずもなく、ヒートアップしていくばかり。

「黒鷹ー、どんな運転しても許しちゃう!お姉さん松尾姉妹に弱いから…」
「鈴、どんな運転してもいいねんな?」
「ッ!つい口が滑ってとんでもないこと言った!?」

気付いた時には時既に遅しで…、

「鈴~何言ってくれとんねん!!」
「白鷹すまーん!!」

鈴は白鷹に怒られ、ただただ謝るばかりだった。
黒鷹はそんな様子を一瞥し、ぼーっとタバコを吹かすクロのもとへ向かった。
クロのもとへ着くと、横に座り漫画を読み出した。

「…もう出発10分前…クロは準備できた?」
「…完璧」
「調子はいいですか?」
「…普通」
「クロは調子悪いときとかないしな。それでは本日も頼みますよ」
「…任せて」

それだけ交わすと、タバコを吸ったり漫画読んだりすることに集中した。