「……そっか、良かった」

「お前こそ大丈夫なのかよ」

「ん、俺も平気だ」

「そっか」

 そうだ、プレゼント。

 今、渡しても平気かな……俺はポケットからプレゼントを二つ取り出した。一つは自分の腕に、そしてもう一つは、アキラの目の前に差し出す。

「なに、これ」

「リストバンド、じゃぁ~ん、俺とお揃い」

 俺は自分の腕をアキラにも見せた。驚いてる驚いてる……。 

「俺、別に誕生日とかじゃねぇし」

「誕生日じゃなかったら物あげちゃいけねぇの?」

「ん、そんなんじゃ、ない」

「だろ? ありがたく貰っとけって」

「……うん」

 俺は何でもいいからお前と同じものを持っていたかっただけ、ただ、それだけなんだ。特別な日じゃなくてもいい、俺にとって、アキラが特別なんだから。

「まだかなぁ」

 俺はそのまま後ろに寝転んだ。すると、アキラも俺の横に並んで横になる。

 ちょっと、待てっ!!



 待て待て待てっ!!



 俺の横に、アキラが寝ている……いや、寝ているって変だけど、なんか違う。

 いつもと違う……寝てるんだぞ、二人が横になって……わ、バカだ、俺。

 いつもと少し違うシチュエーションに全身が心臓になったみたいにバクバクする。



 ドキドキしながら、ちらりと、アキラを横目に見やった。



 アキラ――――――っ!!



 なんで目ぇ瞑ってんの? は? ちょ、俺おかしい。