「え~じゃぁどこにするよ~」

 でも、めっちゃ明日が楽しみだ!

「そ、そうだな……現地集合でいいんじゃね?」

「現地? ま、それもそっか、よし、決まりだ」

 何でもいい、一緒に行けるならそれでよしだ。俺はすぐさまアキラの目の前に小指を出した。

「何だよ」

「指切りげんまんだ」

「何でっ」

 なんでって……アキラに触りたいから? って何考えてんだ、俺!

「約束破らないように」

 咄嗟に言ってしまったが、アキラが約束破る訳ないのに……。

「俺がいつ約束破ったよ。お前に言われる通り、俺は毎日、お前の相手してやってんだぜ」

「ま、それもそうだけど」

 俺ってなんか超恥ずかしい……でも今さら出したこの指引っ込められねぇし……だったら強引に、そう思って俺はアキラの小指を絡めとった。

「いいじゃん別に、指切りくらい、減るもんじゃなし~」

 やばい、心臓の音、伝わらねぇか!? ええい、笑ってごまかせ。

 アキラと繋がってる指に……全神経が集中してる。

 このまま、ずっと、そう思ってやまない。

「じゃ、明日、花火もあるから夕方六時な」

 アキラが笑って頷いてくれる。俺の事、見てくれる。

 それだけでも嬉しいのに、ちくしょう、早く明日にならないかな。