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「な、明日、五丁目の神社で夏祭りあんじゃん」

 俺は今日も陽と一緒だ。で、練習の合間に聞いてみた訳なんだが……どんな返事をくれるのかドキドキだな。

「一緒に行かね?」

 出来れば行きたい……アキラと一緒に、花火見て、それから……告白とか……あ、ダメだ考えただけで怖い。同じ気持ちだろうなんて俺の考えであって、実際に聞くのは怖いもんだな。

 でも、少しでも一緒に居たいから……アキラ以外は考えられねぇ。

「え?」

「嫌か?」

 少し澄まして、そう聞いたなりだった。アキラが返事をする事無く、首を横に振った。

 嫌じゃない? マジで嫌じゃないってか?!

「やった、じゃ明日どこで待ち合わせする?」

 なんかはにかんでて超可愛いんだけど――――っ!

 そっか、女の子だもんな、いつもは男勝りでも、こんな一面もあるよな……俺、なんか怖い。どんどんどんどん、アキラの事、好きになっていく。

 このまま俺が壊れちまうんじゃないかって思うほどに、好きでたまらない。

 そう言えば、いつも会うのはここだから、アキラの家って知らないんだよな。アキラはどこに住んでるんだろう。

「俺、お前、迎えに行こうか?」

 とか言って、アキラの家に行きたいだけなんだけど。

「は? いいよ別に」

 はい、即却下だよ……ま、いいけど。