さっきはあまり動かず、力も入ってなかったから気付かなかったけど、て俺、どんだけ鈍いんだよ。サーブ打つ時に、思いっきり体重掛かる部位だった!

 やばい、マジでやばい……気付かれたら終わりだ!

 左狙われたら終わりだぞ、俺!

 落ち着け、落ち着け。

 俺は何でもなかったように、痛みを我慢して、今度は何とかサーブを入れた。でも、いつものように、キレもないし早さもない、亜美には簡単に返されるし、やばい事尽くしだ。

 追いつけ!

 始めに俺がやったように、亜美もネット際を狙ってくるのは目に見えていた。だから、俺はすぐさまスタートできた。

 よし、返した。

 って、マジで?!

 大きなチャンスボールじゃないか?!

 亜美はニヤリと笑みを浮かべ、思いっきりスマッシュを打ってきやがった!

 俺は、それ以上、動けないまま、ボールをコートに落とした。

 こんなもん、いつもなら取れる球だし、あんなチャンスボールも返さないのに。

 しかも、あいつ、俺の左足に気付いたようだ。



――――最悪だ。