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「気合入ってんな~」

 俺はベンチに座り靴を履き換えながら、既にコート内でアップを始めている亜美を見ていた。

「そうね、なにがなんでもアキに勝つ気みたい、闘志がむんむん伝わってくる」

 俺を心配してか、京子も、午後からのはずなのに早く来てくれている。あと、平塚先輩が今、コートに入ってきた。

「おはよう」

「おはようございます」

「どう? 調子は」

「ええ、まぁまぁです」

「そう」

 そう言って、亜美を見やった。そして、その視線が、男子コートへと向けられる。

 え? 男子も今日は午後からのはず……って、え?!

 陽っ?!

 なんで知ってんだ? しかも啓介まで居やがる!