「俺より留学が大事か。悩んでる間に一言も言ってくれねぇし。俺のことがスキぢゃねぇなら、最初からそう言えばいい。沙那に俺が必要ないなら、最初からそう言えばいい。」 別れるたくなんてないのに、自分で自分が辛くなるようなこと言うなんて、俺はただのバカだ。 「お前の別れ……受け入れてやるよ。」 ダセェな、俺。 電車が、調度最寄り駅に到着した。 俺は、沙那の方を振り返りもせず電車を降りて、足早に駅を去った。