素直になれば


「沙那?どうした?」




沙那は、俯いたまま静かに話し始めた…。




「准弥…。ごめんね。」






「は?なんで急に謝ってんの?どうした?」





妙な胸騒ぎがした。




「あたしのお父さん、アメリカにいるぢゃない…?あたしね、夏休みから、お父さんの所に、行くことになったの。」




「は…?ちょっと待てよ。どういうこと?」




「だから…。あたし、アメリカに行くの。」





アメリカ?
沙那が?
なんで…?
なんでだよ…。