好きな人はスカウトマン。

スカウト業界の事情はその程度の知識しかなかったけど、それでも圭太がやる事に反対するには充分だった。


女を金の道具に見るなんて、そんな事はして欲しくなかった。

そんな稼ぎ方をしていたら、神経がおかしくなってしまうのではないか、と心配もあった。



でも、もう圭太はこの世界に飛び込んでしまった。


あたしがちょっと目を離している隙に……。


圭太は、一度自分で決めた事は、最後までやり通す人だ。
責任感も強いし、そんな所が好きでもあった。
だから、あたしが今さら反対した所で、結果は何も変わらない。