6月初め。
今日も今日で晴れ、快晴。
『天気も見方をして今日は快晴!みなさん今日1日精一杯頑張ってください!』
沢村先生が朝礼台で爽やかな笑みを浮かべている。
珍しくどす黒いオーラが出ていない。
いつもそうやって笑ってて欲しいですね。
『優秀賞として生徒会の役員とデートがありますから、ひとりひとり頑張ってくださいね!』
私と金田は大きくため息を付いて、赤丸は軽く会釈してウィンクした。
最最前列の女子が倒れた。
おいやめろ。
私の希望が費えてく。
女子は私の希望なんだ。
…なんか今の言葉キモイな。
開会式が終わると、さっそく現れた伊月。
やる気満々な様子で前髪が上に留められてる。
「や、やる気満々だな…」
「あったりまえじゃん♪リューとデートなんて何年ぶり…」
「は?何年ぶり?」
「あ、違う違う!!デート楽しみだなぁって!」
何年ぶりって…お前とデートなんかしたことないからな?
でも小さい時よく男の子と二人で遊んでたなぁ。
木登りしてたなぁー。
…そういえば、あの男の子だれだっけ。
なんて一人で考えてたら、視界の端で金田と伊月がまた喧嘩。
仲いいのなお前ら。
「お前ら何にでんの?」
「「全部!!」」
「…あ、そっすか…」
全ての競技に出るそうですよ。
盛り上がり過ぎだろう、お前らだけ。


