白けた顔で言い放つと赤丸はごめん冗談と言った。
いや、冗談じゃないだろう。
「実際キンちゃんはリューちゃんとデートしたいんじゃない?」
「は。どう見たらそうなる。今のは、あまりに伊月が面倒だから言っちまっただけだろう!それに、私とデートしたい物好きはいないよ。第一女らしくない。」
「…………」
何も言わずに私を見つめる赤丸。
…なんだ。
「なに?」
「…ぶっちゃけ、俺もリューちゃんとデートしてみたいよ。」
「はぁ?!///」
赤丸は真顔。
なんだよ突然!!
「リューちゃんって見てて面白いし…デートなら、リューちゃんの意外な姿が見れるしね。」
「意外な姿…?」
「女の子ってね。男と1対1でいるときが一番可愛くなるんだよ。」
「お前、今私を可愛くなるとか思うのか?」
「うん、思ってるよ。」
「…からかうな!!!」
そう言うと私はクラスにもどる。
はぁ、とため息をつくとイツメンの茜の真衣が近寄ってくる。
「いつもお疲れ様。」
「真衣~!!!」
私は真衣に抱きついた。
私より一回り小さい真衣。
147センチの私一番推しの女子。
「リュー!アタシの真衣に気安くさわんなや。」
「誰の真衣だ。みんなのアイドル真衣だぞ。」
「ふふ。私、さっきのリューちゃんみたいだね。」
「……あぁ。」
さっきの伊月と金田に挟まった私な。
なるほど。


