それは5月の中旬のある日。
暑くなり始めた時期。
「おーい、栗原!!」
「はい。選手名簿。」
「…なんで分かったんだよ。」
「さあね~!」
私はイタズラに金田に笑いかける。
生徒会に入って1ヶ月。
もうすっかり仕事に慣れた。
「栗原…リレーでんのか。」
「でるよっ!」
「綱引きにもでんのか。」
「まあなっ!」
「……障害走も?」
「ああ!」
「お前…大丈夫かよ?」
「やりたいから良いじゃん!!!」
そんな感じに金田と話していた。
「ところで…君たち景品は何か知ってる?」
会長席で足を組んでいる沢村先輩。
あの笑顔はやはりこの間見た笑顔。
「…知らないです。」
「生徒会の誰かとデート権。」
体育祭でんじゃらす