【竜希side】
み、見られた。
私の下着姿を見られた。
よりによって金田に。
絶対あいつのことだから、赤丸とかに「やはりあいつの胸は小さかった」とか言ってんじゃない!?
有り得ない!!!
…行ってみるかあの部屋。
多分金田もわざとじゃないんだろ。
ただ右と左を間違えただけで、意図的に覗いたわけじゃないと思う。
たぶん…!!!!
「うしっ、行こう。」
もしも、アイツがみんなに余計なことを言ってたらパンツ一丁で外に出す。
絶対だ。
寝巻にちゃんと着替える。
今度は大輔に注意されないように襟元も閉める。
音を立てないように廊下へそろ~っと出る。
奴らの部屋は明るい。
もうみんな来ているようだ。
部屋の前で立ち止まり聞き耳を立てる。
「で、見てしまったと。」
「キンちゃん最低ー!」
「うるせえ!マルちゃん!!」
ああ遅かった。
既に言っていた。
ちっさいとか言って見ろ?
その瞬間お前はパンツ一丁だ!!!
「えー実際見て嬉しかったんじゃないの?このラッキースケベ。」
「ちげえ!!」
「こら、金田また凹むでしょ?」
「赤丸先輩やめてあげてください!!」
「…だって今日のキンちゃん面白いんだもーん!」
「金田くん、こうなったからには謝るしかないんじゃない?せっかく相手から来てくれたんだから。…ねえ、栗原さん。」
「「「「え?」」」」
ば れ て る。
さすがストー会長。
自分がストーカー得意だから、相手のストーカーも見破れるってか。
恐ろしいね。


