【竜希side】
帰宅部の私は学校が終わればすぐに帰るタイプ。
隣には、七海。
「ほんとにさあ。なんで私の付近はリア充だらけなわけ?」
「しらん。リア充寄せ付けレーダーあるんじゃない?もしくは周りに幸せを与えちゃう、聖母マリアみたいな。」
「リュー、褒めてくれてありがとう。複雑だよ。」
とまあ、そこそこ女子高生の会話。
私は男子を恋愛対象にしか見れないキャピキャピした女子が大嫌いだ。
そんな中見つけたのが七海で。
七海も確かに、彼氏が欲しい普通の女子高生だけどサバサバだから良し、って感じだ。
男子の前でも性格が変わらない。
「でさ~、高橋先生が」
七海が話そうとした瞬間だった。
「ちょっと失礼?君、栗原竜希さん?」
「え、は?」
なんだこのメガネの先輩。
これから、高橋先生の最狂伝説が聞けると思ったのに。
高橋先生とは七海の担任で、うざさ学校一と言われる伝説のうざ教師。
七海が高橋先生について帰り道によく愚痴をいうから、毎回楽しみにしてたのに。
「沢村幸隆です。突然だけどあなたを生徒会に招待したいんです。ちょっと時間もらえないかな?」
生徒会?
あれなんだっけ?
この前なんか生徒会の噂を聞いた気が…。
((ちょっとリュー!!!どういうこと?))
((わからん))
((この人沢村会長だよ!!やば!噂通りカッコイいわー!!))
((ああ、そう))
「すみません。生徒会には興味がありませんので。」
私は遠慮した。
私は生徒会なんてガラじゃない。
くそまじめな集団に馴染めるわけない。
それに私は…
「そうですか。…でも考えては貰えませんか?また伺います。」
そう言って沢村会長は行ってしまった。
あまりにあっさりと。
「なーんで遠慮しちゃうの?生徒会は勧誘制で誘われる人は、めったにいないのに!!」
「興味ないし。」
「もったいなっ。」
そうして、私は七海に愚痴愚痴言われながら帰った。


