それから、当分は栗原のことやマルちゃんの昔話で盛り上がった。
マルちゃんの昔の写真とかも出てきた。
…昔は全くフェロモン発してないんだな。
そりゃそうか。
「では、そろそろ行きましょうか!」
すくっと涼子さんは立ち上がる。
生徒会一同も立ち上がり客間をでる。
「きーついてば!!!花形!!!!」
何処からか栗原の叫び声が聞こえた。
「我慢くださいお嬢!!!」
「これじゃ、飯が食えないだろう!!」
「今夜くらい我慢してください!殿方がいらしているのに!!」
「殿方より飯が優先じゃああ!!」
「静かにしてください!!」
「ぐふっ…内臓が出るっ…」
どうやら近い部屋で着付けているようで、会話がもろに聞こえる。
なんて品のない…。
「栗原さんらしいね…」
「もう少し女らしい声は出ないのなリューちゃん…」
「まあまあ、正装の竜希ちゃんはそこらの女性よりも美人ですよ」
ふふっと笑い、涼子さんはまた進み始める。
美人だと?
そりゃあ無理だなぁ。
と俺は少しバカにした。
広間につくと、旅館のように座布団、その前には食事が用意されていた。
みんな、おお!と声を出す。
「礼二は慣れているのかな?」
「…まあな。」
夏目先輩は無表情に答えると、一番最初に座った。
それぞれ座っていき、沢村先輩夏目先輩佐々木、その向かいに俺マルちゃん大輔、という順番になった。
涼子さんが少し待っていてくださいね、と部屋を出たのでしばらく6人で談笑していた。


