【金田side】
「ということで、金田くん、三嶋くん。君たちで栗原さんの詳細を聞き込み。彼女に関して、後日報告してもらう。」
俺は驚嘆した。
なんだ?会長バカになったのか?
俺が女の子大嫌いなのわかってんじゃないのか?
きっと今の俺のこの表情は、瞳孔が開き、あまりに無表情だろう。
「拒否って選択肢、有りですか?」
なんとか繰り出したのがこの言葉だった。
「あるわけないでしょ?」
ニコニコしながら俺達に微笑みかける。
この仕事に関しては本当にやだ。
沢村先輩はメガネを上げ、基礎情報を教えてくれた。
2年D組出席番号12番。
栗原竜希。元バレー部。
薪海中学校出身。
「へー薪海中ですか。僕近いですよ。」
断固拒否な俺に対して、普通に興味がある大輔。
俺の個人的意志は却下ですか。
「で、写真がこれ。」
話は淡々と進む。
沢村さんが常備するオレンジ色のファイルから、一枚の写真が出てきた。
ショートカットで目はなかなか大きい。
かと言って女々しいオーラはでていない。
リンっとしている。。
「さ、いってきな。時間はないからね。私は君達に期待をしてるよ。」
会長に期待されちゃあ反論出来ない。
そういって沢村さんはデスクワークに移った。
そして俺は、大輔に背中を押されて生徒会室を後にした。


