1年C組、谷崎学級。
クラスの雰囲気は普通か。


「失礼します。生徒会です。」


自分のことを生徒会と名乗る日が来ようとは…あまりに悔しいです。
私が扉を開けた瞬間に静まる教室。
昼休みだからうるさかったはずだけど。


「大輔。私なんか悪いことした?」

「…普通正々堂々真っ向から入る人はいないと思うよ。」


コソコソと大輔に話す。
すると教室も少しコソコソし始めた。


「…生徒会だ!」

「あの人掲示板で見た!」

「きゃっ!大輔先輩だ!どうしよう!」

「良かったな大輔。ファンがいるぞ。」

「そんなもんでしょ。」

「わかった大輔、生徒会室戻ったらぶっ飛ばす。」

「…!?!?」


今の大輔の発言は非常にむかついた。
ぶっ飛ばしたいくらいに。
ファンがいて当然って何事だ。


「ちょっと君。」

「はははい!!」


席が一番前の男子に声をかけてみる。
彼はなんだか怯えているよう。


「桐谷くんて誰?」

「今日は休みです。」

「そっか、じゃ、一番仲が良い子は?」

「えと…」

「俺です。」


奥から、長身のメガネくんが来た。


「ちょっと表出てくれる?」

「ちょ、栗原さん!!!喧嘩みたいに言わないでよ!!」

「おっと失礼…話がしたいので場所変えてもいいかな?」

「(なんだろう。いつもの栗原さんより優しい微笑みだ…)」

「わかりました。」