「もうちょっとソフトな運び方ないんですか、会長!!!!」

「いいじゃない、栗原さんなら。」

「どーいう意味ですか!!!」


私は会長に拉致られ、現在噂に名高い生徒会室とやらに来ている。
許可無しでは入れない魅惑の場所だと七海が言っていた。


「うるせぇぞ、栗原!!」

「ならちゃんと説明しろよ!!」

「落ち着いて落ち着いて。今日は定例の会議があるから。さ、座って座って!!」


正面に会長席と思われる机がある。
そこの前に机が6こ。
私の席は廊下側の黒板の方。
何もないただの机。
会長がその会長席に堂々と座って言った。


「さあ、全員集まったね。これから定例会議を始めます。今回は生徒会庶務となる栗原竜希さんを向かい入れるため、自己紹介から始めようかな?」

「庶務!?」


庶務って庶民の庶に、義務の務。
ただのパシリじゃねーかっ!!!


「じゃあ、まず私から。」


会長は立ち上がり眼鏡を上げた。
光の反射で目が見えなくなって、何か企んでいるようだ。


「会長の沢村幸高です。昔少林寺をしてました。まあ、よろしくね。」


次はあの宗太郎さんの相方、ロン毛の人が立ち上がった。


「夏目玲二。副会長。運動は嫌いだが、剣道をしていた。よろしく。」


目つきが悪いが微笑んだら普通に優しそう。
武士道って感じ。


「同じく副会長、金田涼介。中学のころ、やんちゃしてたからケンカは強い。よろしく。」


やんちゃって…んな可愛いもんじゃないだろ…。
お前はただの獣だ。


「俺は三嶋大輔。生徒会会計!!空手部主将だったんだ!よろしくね!!」


三嶋くんのが、ずっとやんちゃ系って感じだ。