「あの、本当にすみませんでした。リューちゃんのことは誰にも言いません!」

「あぁ。男をとっかえひっかえするのも止めろよ?」

「うん。」


優花は笑った。
よかったよかった。
それから優花は"じいや"という執事に連れられ黒のおベンツで帰った。
じいやは最後にありがとうございますと言っていた。
細い目が優しかった。


「ポポー!!」

「ハトさん?」


ハトが私の方に乗ってきた。
懐いたのかと思ったら…

ブスッ


「ハゲーーー!!!!」


痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
ものすごい勢いで頭を突っついて来た。
イジメですか。


「ハトっていうと怒るんだよ。宗太郎さんも生徒会の一員なんだから!!」

「……宗太郎さん。」

「ポポー!!」


宗太郎さんはご機嫌に返事をした。
生意気だ。


「そういや…栗原。もう生徒会の一員だよな…お前。」


金田がニヤニヤして私の肩を叩いてきた。
悪寒…。
そういやさっき…。


「……いや……あれ、私が止めてなかったら、もっと酷い結末になってたかもしれないだろ!!!」

「あれー、この前の条件忘れたのかー。」

「いや…その…。」

「それに俺らお前の秘密知ってるし!」

「金田っ!!お前が言ったのか!」

「違ぇーよ。みんな調査済みってわけ。みんな情報網凄いぞー?」


みんなニコニコしてる。
会長なんて恐ろしい微笑みだ。
これで逃げられないよー?
口を開かずとも聞こえる。
肩にいる宗太郎さんはポポーと嬉しそうに鳴いた。
隆樹にいたってはいつの間にか消えてる。


「よろしくね、栗原さん。」

「いやだーーー!!!」


私の苦痛な叫びが、地下駐車場に響き渡ったのだった。