最近稽古サボってたからな。
こういう時になって後悔。
昔は10人イケたのに。
ああ、素手だしな…。
そう思いつつも、また私は殴りかかる。
7人倒した辺りで限界を感じる。
あの蹴りがキツい。
倒した奴の鉄パイプを拾い、振りましてやっと10人。
あ、目が霞む…。
ふらぁと倒れた時だった、
「おいおい、本当に女かお前。」
体を支えられた。
ああ、コイツなんでいるんだ。
「…金田?」
「金田くんだけじゃないですよ。」
でたストー会長。
後ろから数人出てきた。
赤丸もいる。
ていうかなんでここに。
「なんで舎弟呼ばないの?次期組長の意地ですか?」
あーあ沢村会長にもバレてんだ、はは。
「佐々木ー。栗原頼んだ。」
「はい、金田先輩!!」
頼りなさそうな茶髪の男子がやってきて、私はそいつに預けられた。
「おっしゃ。あとは任せな。」
金田が頭をワシャワシャした。
あ、なんか照れる。
「やり過ぎ禁物だよ金田くん。」
「…はあ。」
「どうしたんですか、夏目先輩。」
「おれはデスクワークのが好きだ。」
「キンちゃんお先っ!!」
「あ、待て!!」
5人の男子達が、不良の野郎どもに入っていった。
正義のヒーローみたいだった。
「生徒会には強くなきゃ入れないんです。その点、栗原先輩は及第点ですね。」
この1年坊主、可愛い笑顔で私の運命決めやがった。
天然恐ろしい。
でもまあ、
「いんじゃないか?生徒会。」
不思議と笑みがこぼれた。


