生徒会恋事情。



今日も今日とてストー会長に追いかけられてます。
あれから金田も会長と共に来るようになってます。


「暇なんですね。もしくは友達いないんですか。」

「栗原さん、最近私の扱いなれてきたね。」

「そりゃ嫌でも慣れますよ。それに金田はなんだよ。」

「んー?栗原のこと気に入ったからじゃん?」

「ふざけてんのか、お前。」


金田に弱み(?)を握られてる。
からかいに来ているのかは知らないけど、オマケで付いてくる金田がムカつく。


「私は真剣にお誘いしてるのに、気にかけてくれないから。」

「………今、ちゃんと考えてますから!!!」

「へー。ちゃんと考えてたのか。」


金田がにやぁと嫌な笑顔を私に向ける。
生徒会に入るんだったら、俺が栗原組に入ってもいんだぜ?みたいな。


「ニヤつくな!」

「あれ、金田くんも勧誘頑張ってるの?」

「そこそこは。な、栗原。」

「ま、まあ。さあ、次の授業です!!」


沢村先輩にバイバイ!みたいな素振りを見せると、沢村先輩は仕方なさそうに背を向けた。


「考えてくれてるなら、まだいいね。戻るよ。」

「じゃ。」


やっと帰った。
毎日毎日疲れるわ。
はあ…疲れた。


「リュー、随分あのメンバーと仲良くなったよね。もう噂の3人組だよ。」


前席の伊月がまたもや話しかけてきた。
仲…いいのか????


「困るわー。」

「え、リュー楽しそうだけど?」

「はい?」


私が楽しそう?
ストー会長に毎日追いかけられ、金田に弱みを握られたこの今日を楽しそう?
ないね、伊月ないよ。


「ただ気を抜かないほうがいいよ。」

「気を抜く?」

「…世の中みんなリューみたいな女なら平和なのにね。…いや逆に荒れるか。」

「褒めたいの?貶したいの?」

「んー。どっちだろー。」


伊月は困ったように笑うと私の頭にポンッと手を乗せた。