私は金田をガン見する。
まじか。
そうか私は…自ら連れてきてしまったんだ。
「お、俺はそんな気…」
「そうか!!それなら交際を許可するぞお!!」
「「交際!?」」
「頭がいいな、竜希。一週間足らずで男を落とすとはな~。」
「く、組長さんっ!!?」
「ハッハッハッできた娘だ~。」
「ちっ、だめだ、この親父。行くぞ金田!!」
こんなとこにいられるか!!
取りあえずこの家からでなきゃ!!
金田の腕を掴み全速力で廊下を走る。
バカ親父がまだ笑っていたのは、聞こえないフリ。
ダメだあの親父。
あんな厳つい顔で子煩悩はホラーだ。
「ちょ、どこいく気だよ!!」
「…私だけの秘密基地。」
私だけだった秘密基地。
家から走って5分の丘。
近くに神社があるからあまり人が近づかない。
気が数本立っていて、自作のブランコを用意していた。
「はあ~、やっぱりここ最高!!」
大きく息を吸う。
もう親父どうでもいい。
隆樹もどうでもいい。
「さっきの話の続きだけどさ。」
金田が口を開く。
「栗原組って結局なんなわけ?」
「何って?暴力団の一種さっ。」
「でも悪い事してないんだろ?」
ブランコを漕ぎながら会話をする私。
「悪い事に悪い事でぶつかる組。信じてもらえないと思うけど…私たちは法律に触れることはあまりしてないんだ。指定暴力団じゃないしね。」
「なのに暴力団なの?」
「昔…50年位前は犯罪とか余裕だったんだよ。でも…ある時突然減ったんだ。暴力団は暴力団。今じゃ暴力団の貧弱地域だって言われてる。だから金田を入れたがってるんじゃないか?」
「どうして女のお前が後継者?弟くんいるじゃん。」
私は金田に目をやる。
聞くと思ったそれ。


