目安箱係りの仕事は、目安箱の中身を見て、生徒からの意見等々を集計する。
意見ならば、会議の時に発表する。
でも面倒なパターンがある。
それは生徒個人的の問題。
明らかなイタズラであれば無視していいが、今回の場合13分の5の確率で書かれている。
これは流石に…無視なんて出来ない。
つまり、依頼を解決しなければならない。
とりあえず今回の場合は、厳重注意ってとこだ。
暴力団なんて簡単には見つけられない。
それでもダメなら…そうだな…。


「金田くん。行くよ。」

「は?」

「栗原さんのとこ行くんでしょ?私も用事があるから。」

「え、ちょ、心の準備が!!!」










で、拉致られて今がある。


「生徒会副会長の金田涼介です。よろしく。」

「く、栗原竜希です…。」


思ったよりも小さい栗原竜希。
俺の嫌いな女子特有のふわふわキャピキャピしたオーラはない。


「……………。」


童顔だに。
小学生…は無理か。
でも中学生は余裕だな。


「な、なにか。」

「………………。」


これ男じゃね?
胸と思われる部位は断崖絶壁!!!!
少し胸襟の発達した男子に負けるのではないか。


「…あのう………ん、あれ?」


ガン見してたら栗原は手を近づけてきて…


「…キミ、最近ケンカしました?」

「っ!?」

「あら。」


頬に触れた。
僅かに痛みが走る。
ああ、この前喧嘩したと来のか。
いやいや、なんだこの女、恥知らずか。
沢村会長もびっくりしてるが、俺はもっとだ。


「なんで、わかったんだ?」

「ケンカ好きな奴を沢山見てきたからね。傷で分かるんです。どんな強さで殴られたとか。」


友達多いと何でもわかるのか。
そりゃあ怖いな。


「ここらの男はみんな強いから…、キミも強いんですね。」


強いよ。
なんて言う気はない。


「……離してくれないか?」

「あ、ごめんなさい。」


こいつ、俺がいなかったらいつまで触れてたんだ。
恥知らずつーか鈍いつーか…。