「なんですか、沢村会長。何度言ったって私は生徒会には入りませんよ。」


最終的には、無視しきれないので沢村先輩のもとへ。


「今日は、その件じゃないんです。今回は金田くん。」


会長の後ろから長身の男が出てくる。
あ、確か副会長の…


「生徒会副会長の金田涼介です。よろしく。」

「く、栗原竜希です…。」


金田涼介…。
学校でトップ5に入るイケメン。
……らしい。
髪が短く若干盛ってあるが、それ以外は全く手を付けていない。
お肌ツルッツルだ。
目つき怖いけど。
ていうか、なんで金田を連れてきた。
絶対生徒会勧誘関係だろう!


「……………。」

「な、なにか。」

「………………。」

「…あのう………ん、あれ?」


金田は私の顔をガン見したまま、何も話さない。
不気味だ。
あんまり見られるものだから、私もガン見仕返した。
すると彼の異変に気が付く。


「…キミ、最近ケンカしました?」

「っ!?」

「あら。」


私が問答無用で金田の痣がある頬に触れた。
金田はビクッとし、沢村先輩はまさかの展開に驚いている。


「なんで、わかったんだ?」

「ケンカ好きな奴を沢山見てきたからね。傷で分かるんです。どんな強さで殴られたとか。」


うちの組には、かの有名な轟がいるんだ。
ていうか、その轟は最近ボロボロで帰ってくるもんだから金田の痣をみて私は笑ってしまった。



「このあたりの男はみんな強いからね。…キミも強いんですね。」

「……離してくれないか?」

「あ、ゴメン。」


やな顔をされた。
しゃーないよね、突然ほっぺた触られたんだから。
いや身近にケンカするような奴いなかったから、ついね!


「金田くん、またやったの?生徒会としての自覚ある?」

「大丈夫ですよ、裏の人気のないとこでやってますから。」

「あのねぇ…。」

「今日は、俺の用事です。こいつと2人で話したいです。」

「こいつ!?」

「…仕方ないねぇ。取って食うようなことはだめだよ?(金田くん、女の子にも容赦ないからなぁ)」

「食う!?」

「じゃあねっ!!」