【竜希side】

あれからというもの…。


「考えてくれましたか?栗原さん。」

「あなたの力が必要なんです。」

「私も一目置いているんですよ。」


とまあ、一週間毎日付きまとわれた。
誰にって?会長だよ生徒会長!!!
周りには変な目で見られるわ、落ち着いて生活出来ないわ。
今までで一番疲れた一週間だった。
この前の「案外付きまとわれなかった」とか思った自分を殺したい。
この前は、


「ケーキ屋にいきませんか?光之丘町のナナホシとか。」


なぜあんたが知ってんだ。
私がナナホシのタルトが好物だって。
なんでだ!!プライバシーの権利ぐらい、私にだってあるだろ!!
噂では私の事を聞き回ってるらしい。


「栗原さん!!」


ほら来た会長。
なんでわざわざ10分休みに2年の教室に来るんだ。
めんどくさくないのか。


「ねぇリューちゃん…沢村会長が…」

「知らん!」

「リュー、クマ出来てるぞ!寝不足はお肌の敵だぞ。」

「うるさい、伊月。」


優花が沢村会長に頼まれたのか、私に声をかけてきた。
イライラする私は、冷たく当たってしまう。
ごめん、優花。
伊月は余計なお世話を焼く。
というか、なんで男にお肌を注意されなきゃいけないんだ。


「夢に沢村会長が出てくるんだよ。こりゃ、病気だね。ノイローゼだ。」

「あはは、お疲れさん。」


伊月はニコッと笑った。