「いつまで地べたに座ってんだ。
冷えるぞ。」

千原先生は私の勘違いのせいで散乱した部屋をテキパキと片付ける。

もちろんあの写真もさっさとまとめて茶封筒に入れて私の目に見えない所にしまってくれた。


私はその間ずーと動かず座ったままだった。


「・・・その、俺も悪かったわ。なんか、カナリおせっかいだったな。」
「・・・ううん。」


気絶までは
しなかったものの
放心状態に
なっている私を
先生は心配そうに
覗き込む。


「で、誰が
あんなんしたか
わからないけど。」

「うん・・・」

「気にしない
ことだ。

なっ。」


私の頭を
撫でる先生。

学校では
意地が悪いし
最近妙に
ストーカー地味てる
最低教師。

だけど
本当は・・・


「・・・はい。」

小さい声で返事をした。

すると、先生はなんだかホッとしたような表情を見せた。

「それじゃ、お茶でも飲むか。」

そしてまた笑う。

「うん」

私も笑った。