「俺がフジテレビを襲撃したの知ってる?」


あぁ、さっき琉花とニュースで見たやつか・・・。

「知ってる・・・。」

「なら、話は早い。

僕が、フジテレビに乗り込んだのは、
ただ単に強盗したってわけじゃないんだ。」

「・・・?」

「フジテレビを潰す為の依頼なんだよね、コレは。」

「依頼・・・?

お前なんかに依頼する奴がいるのか。」

「失礼だなー。

僕みたいな身体能力と
頭脳を取り揃えている奴はいないじゃん。」

「それを犯罪に生かすなんてどうかしてる。」


「うるせーよ。」

光のイラッとする声が聞こえた。

そして「・・・はぁ。」と一息つくと、
淡々と喋り始めた。


依頼者は、
フジテレビを前々から潰そうとしていた、

フジテレビのスパイって言えばいいのかな。

「スパイ・・・。

それで?」


「そのスパイはね、
フジテレビを潰す為に、
まず、

わざとフジテレビで株のインサイダー取引をしたんだ。

何ヶ月もかけて。」


インサイダー取引。

株の違犯取引の一つだ。

「でもインサイダーくらいじゃぁ、

フジテレビは潰せない。

それに告発したって、

結局そのインサイダー取引をしてた本人の
スパイが捕まっちゃうだけでしょ?」

そうなってしまえばただ、

自分の首を締めただけの話だ。



「だからね・・・。