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この学校に赴任してから、もう半年が経とうとしていた。


いつも通りに教室へと向かう為に、廊下を歩いていると、『先生、おはよう!』と生徒から声をかけられた。


「皆、おはよう♪」


今までなら葵から挨拶をしない限り、声をかけて来なかった生徒までもが、挨拶をして来るようになって、正直嬉しい気持ちになった。