オルゴール

「なんで上から目線なの!?」

「俺のが背が高いから」

「私が年上です」

「そうやってお姉さんぶる」

「ぶってるんじゃなくて!!」

「ねぇ、舞さん」

「何!?」

「好きです」


拒否られたら泣くかもしれない。
だけど、俺は舞さんの腕を思いっきり引っ張って、強く彼女を抱き締めた。


「大好きです」

「え…」

「俺のこと、一人の男として見て。弟じゃなくて」

「祥太くん…」

「すっごい好きだから」

「私も」

「え?」


聞き返す、という行動になるのだろうか。
俺は舞さんの顔を見つめる。


「私も、祥太くんが好きだよ」

「嘘だ」

「ほんと。だって、毎日祥太くんのこと考えて、毎日祥太くんのこと好きだなって思うんだもん」

「うそ…」

「信じてよ。逆に、祥太くんが私を好きなんて嘘みたいなんだから」


ちょっと泣きそうな舞さん。
ほんとに大好きだ。


「ねぇ」

「なに?」

「舞って呼んで良い?」

「良いよ」


俺は、本当にこの人を幸せにしたいと、心から思いました。