「チケット、ごめんね?」

「良いよ。俺のプライド」

「ふふっ、ありがとう」

「よし、遊ぼ!!」

「うん」


舞さんの笑顔。
俺も自然と笑顔になる。

遊園地に入ってカップルの多さにびっくりする。


「うわ、カップルばっかだ」

「私たちもカップルでしょ?」

「え!?」

「え、違うの?今日、デートでしょ」

「う、うん!!デートだけど」


舞さんもデートとして受け入れてくれてたんだ。
普通に嬉しい。


「最初、何から遊ぶ?最後が観覧車でしょ」

「うん。えー…どうしよ」

「絶叫系、大丈夫?」

「大丈夫だけど、一発目でそれ?」

「良いじゃん。ほら!!」


何故かテンション上がってしまって、舞さんの手を引いて走る。
ジェットコースターの前につくと、十五分くらいで乗れる。


「あ、すぐ乗れる」

「うん。ちょっと楽しみ」

「ちょっと?」

「半分くらい怖い」


ジェットコースターが通るレールをまじまじと見ながら、俺の顔も見る。