「…こっち向けよっ!」


無理矢理真理子の顔を、上あげて唇を塞いだ。

「……やだっ!やめてっ……」

抵抗する真理子を押さえ付けて、唇をこじ開けて無理矢理舌を絡める。

苦しい。
真理子のこと好きだから、離れたくない。

でも俺のせいで真理子が泣いている。
もう、どうしたらいいのかわかんねぇよ。


「………痛っ」
口内に血の味が広がる。

真理子に、キスを拒まれて舌を噛まれたのなんか初めてだった。


「…やだっ、やめて……………」

何度も何度も、服の袖で唇を拭く真理子の行動に悲しくなって苦しくなった。


また、俺の中の何かが崩れた音がした。