さて

他の人に2・3階はあの人たちに任せてるしオレらは
1階か


(いくら廊下が長いからってとばさないでしっかり捜してくださいよ?)
(うん…分かって…)

おれはタイヤを鳴かせて停めた

いま人影が見えたからだ…


走ってその人影らしきモノが見えた教室まで走った!

教室のドアを思いっきり開けて無我夢中で探すことを始めようとした

…がそれは止めた

思いっきり人がいることが分かったからだ


女だった…


き 気まずい…


こんな大変な状況でそんなことを言ってる場合じゃないのは分かってる…

分かってるけど…

体がそうなるように覚えてしまってる!

「何してん?」
そんなことは聞かなくても分かってる質問!
ほんとに対応に困る!
おれも一緒に震えておこうかな
(何バカ言ってんですか!助けなさい)

おれはそらした目を再び女に向けた
女はガクガク震えていた…


「足に力が入らないのか?」

コクリとわずかに縦に首が動いて

「腕は大丈夫か?」

また同じ動作をして答えた

「ちと待ってな」