あたし茜崎紗菜は、小学校1年生。初めての小学校生活!
「おはよーーーー!☆」
 振り向くと、元気な女の子がいた。
 彼女の名前は沢渡樹菜。いつもオシャレな服を着ていてかわいいらしい。
「おはよ♪」
 こうしてあたしにさっそく友達ができた。
 あたしは自分の席に座ると、後ろの席の男の子が楽しそうに絵をかいていた。
「なにかいてるの?」
 とあたしが聞くと彼はゆっくり顔を上げた。
 彼は無邪気な顔で爽やかに笑った。
「何か。」
 え。何それ?と思ってると、樹菜が笑っていた。
「紗菜ちゃん槙胡のことスキなの?」
 彼の名前は今崎槙胡という名前だった。そう思ってると同時に、顔が赤くなっているのが分かった。
 彼の方を見ると、顔を赤くしてにこにこ笑っていた。
 あたしはこの時、これが恋だと思った。


 あたしはすぐ2年生になった。クラス発表を見に行くと、同じクラスに樹菜の名前があった。その近くには、また見慣れた名前があった。
「今崎槙胡・・・。また・・・同じクラスなんだ・・・!」
「え?」
 樹菜があたしの言葉を聞き取れなかったようだ。少し安心した・・・。
 あたしのこの気持ちは、まだ誰にも伝えていない。勇気がないから・・・。
「紗菜ちゃん良かったね♡」
「へっ!?」
「紗菜ちゃん、槙胡のことほんとはスキなんでしょ?」
「なんでわかるの・・・?」
 あたしの気持ちは、とっくにばれてたんだ。
「応援するからね!!♡」
「ありがとう。」
 樹菜はすごく優しいなー。
「ねーねー♡いつから好きなの?」
 樹菜があたしに聞いてきたとき、後ろから誰かに話しかけられた。
「えっと・・・紗菜・・・だっけ・・・。またよろしく!」
「え・・・?う、うん!」
 あたしはすっごくうれしかった。あっちから話しかけてくれて。そう、槙胡だったんだ。
「槙胡!」
 名前を呼ぶと、向こうにいた槙胡がこっちを向いてくれた。あんなに小さな声で呼んだのに・・・。槙胡はこっちに走って来た。
「何?」
「あの・・・。また同じクラスになれてよかった・・・!」