「おはよーございます♪」

バイトに来て結局かっこいい人を
見つけられないままレジに入った。



『レジに男の子・・?』


ここのスーパーのレジは女の人だけ
だったから不思議に思った。

彼はあたしの何台か
前のレジにいてあたしは
彼の背中を不思議そうに
見つめた。











次の瞬間ドキっとした。








その背中の彼が振り向いたから。

目があった。




変な感じ・・。
特別かっこいい訳でもなかったし

なのに何だろう
この気持ち。



「瀬莉ちゃん!
落合君が瀬莉ちゃんの事
かわいいって言ってるよ!
一目惚れしたんだって。」

その背中の彼、落合君を見ると
顔を赤くしてこっちを見ていた。


「はぁ・・。」

そう言われてもあたしは
彼氏いるし・・。
困りながらもその話は軽く流した。


彼、落合君はそのあと
あたしに何度か喋りかけてきた。


歳は分からないけど
高校生ということだけは聞いていた。
見た感じ1個上と思ったから
敬語で返事を返した。



時間が過ぎるのは早かった。


「瀬莉ちゃんまだ入ったばかりだから
21時上がりだよね?
お疲れ様っ!」

「お疲れ様ですー♪」



レジを出る頃には
彼の姿はなかった。


『ま、いいや!』


あたしは足早に休憩室へ向かった。