隣の生徒会長。


ただいま、3時間目。

理科の授業中~…。

先生の話長すぎて、めっちゃダルいよ。

ユイは、後ろの席で真剣に授業受けている。

なんでそんな頑張れるのー?

うらやましいなぁ。

なんて思いながら、ふと横を見ると、智矢の姿が。

ななめ前の席に座ってるけど...こんなに近かったっけ?

まつ毛長いなぁ。髪もきれいだなぁ。

智矢の彼女になれたらなぁ…


「おいっ! 戸羽! 聞いてんのか!!! 立て!!」


えっ?

「あ、は..い! はいっ!」

「何ずっと智矢のこと見つめてるんだ!?」


うわぁっ! 恥ずいよ...!!


「よし、罰として、この問題を解け」


な、なにこれ?

わかんないー!!

頭の中がグルグル回っていて、落ち着いて考えられないよ!

すると、智矢が

(0.02秒間ですすんだ距離)

と、小さい声で教えてくれた。


「れれ0.02秒間ですすすすんだ距離?!」

「おぉ。よくできたなー。座っていいぞ」


よかったぁ...。

智矢は笑いながらこっちを見ている。


(ご、ごめんっ)

(ばーかっ)


ばかって...?!

ばかって言われちゃったよ!!

恥ずかしいなぁもうっ!

でも、智矢に感謝だなぁ。